業務内容
地盤物性研究室で行っている代表的な試験の一部をご紹介いたします。
物理試験
物理試験は、土の基本的な性質である土の状態量を数値化し、土固有の粒度やコンシステンシーを求め、これらの特性に基づく土の分類などから土の性質を求めます。粒度試験、土粒子の密度試験や土の含水比試験、土の液性限界、塑性限界試験などがあります。
土質試験
土の強さは土の種類、堆積環境・状況などにより変化します。応力状態やせん断時の排水条件などによっても異なります。このため、調査地では設計や施工条件に応じて土の力学的性質を調べる必要があります。代表的な試験に土の強さを調べる一軸及び三軸圧縮試験や土の圧縮性を調べる圧密試験などがあります。さらに地震動、波浪、交通荷重、機械震動などによる繰返し応力が作用する場合には、土の動的挙動が問題となります。繰返し非排水三軸試験(液状化)や繰返し変形特性試験によって、地震や震動の特性、地盤の動的特性を把握し、それらの影響を予測します。
岩石試験
岩石試験は、様々な岩種の強度・変形特性を明らかにし、地質の構造、岩質、岩盤分類などを行い、基本的特性を把握します。がけ崩れの対策工の検討や設計、構造物の築造や掘削工法の設計・施工に必要な基礎資料として用います。また重要構造物では岩盤や大深度における地震などの振動特性を把握するため、高負荷・高拘束圧による繰返し変形特性試験を実施して動的特性を予測します。
特殊試験
室内試験は、地盤の状態を精度良く再現するために複雑なニーズにお応えしなければなりません。施工状況や災害など様々な応力・変形履歴を想定・模擬し再現する必要があります。例えば液状化現象による流動化について、液状化強度とともにその後の残留強度を測定することや斜面崩壊におけるせん断強度や軟化強度の測定については繰返しの一面せん断試験などにより求めております。また、道路や鉄道、河川堤防など盛土・切土地盤は不飽和状態である部分が多く、その浸透や力学特性を把握することも重要になってきております。
<装置事例>
その他:材料試験・研究実験・フィールド計測
地盤物性研究室では地盤材料試験に係る実験や計測を担い、様々な活動をしております。
ご紹介している試験はごく一部です。その他特殊な試験条件などについては、ご相談ください。

主な業務実績(一部抜粋)
実施実績:物性研
- サイクル研TWFTボーリング調査ほか(原子力建屋岩盤等に係わる室内試験)
- 福島中間貯蔵施設に関する地質
- 地下水総合解析業務
- 東京国際空港 誘導路他土質調査(耐震検討試験)
- 河川堤防のパイピング現象の実証実験
- 鉄道盛土耐震診断作業(耐震検討試験)
- 再生砕石RC40-0の材料適合試験
- ダム本体建設工事のうち発生土の材料適合試験
- 極超微粒子セメント浸透固化工法に関する実験作業
- 由比地区地すべり地質調査(すべり面の力学特性)
- 廃棄物処分場施設における廃棄物地盤の強度特性試験