概要
「K3-System」は、地盤に関わる自然災害や労働災害による被害を最小限に抑えようとする「Geo Safety Support(ジオセーフティーサポート)」です。以下の6つのサービスを提供しています。これによって、リアルタイムでの前兆把握、遠隔監視による素早い対応、経験豊富な技術者の判断、減災行動の遂行を実現します。
コンサルタントが一貫して取り扱うGeo Safety Support
K3-Systemの6つのサービスのうち、「1 機器選定・配置計画」では斜面崩壊感知センサー「感太郎」を主力機器として提供しています。その他にも国内で市販されている他社製の計測機器も多数提供しています。
「3 リアルタイムウェブ配信」・「4 警報メール配信」・「5 常時監視」の各サービスは双方向遠隔自動監視システム「観測王」によって提供しています。
自然斜面や人工斜面は、緩みやすべり等を要因として徐々に傾斜変動していきます。感太郎は、この傾斜変動を捉えることを目的として開発された傾斜センサー(計測機器)です。従来の観測機器と比較して設置の簡素化と多点化が可能になり、観測王との組み合わせによって斜面災害に対する迅速な情報提供を可能にします。詳細>
- NETIS:KT-130093-A (評価促進技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))
- 平成26年度地盤工学会技術開発賞受賞
- 平成27年度計測自動制御学会SI部門研究奨励賞受賞
観測王はK3-Systemのベースとなるシステムです。現場で計測されたデータを現地通信基地局に集約し、携帯電話回線を使用して弊社監視サーバーに送信します。サーバーで計算処理・図化し、インターネットを通じてユーザーに配信します。詳細>
- NETIS:2007年度~2016年度
K3-Systemの6つのサービス
1 機器選定・配置計画
経験豊富な専門技術者が目的や現地の地形・環境に応じて適切な計測機器の選定と効果的な計測箇所を検討し、ベストミックスな機器配置計画を立案します。
機器選定
- 国内で市販されている多数の機器から選定
- 斜面や転石、構造物などの傾斜変動測定には、斜面崩壊感知センサー「感太郎※」が主力
- 双方向遠隔自動監視システム「観測王」は、ほとんどの国内市販メーカー機器に対応
- 機器は「レンタル」・「販売」を選択可能
※ 感太郎は計測データを本体のmicroSDカードに自動保存できるので、遠隔自動監視の必要のない現場では観測王を用いることなく、感太郎単体でもご利用できます。詳細>
配置計画
- 経験豊富な技術者がベストポイントに配置
2 機器設置・保守点検
機器の設置と自動観測システムの構築を行います。通信回線の申請や接続などの煩わしい手続きも弊社が行います。
- 山岳地などの商用電源が得られない場所では、ソーラーパネルとバッテリーで電源を確保
- ご要望に応じて警告灯(赤色回転灯)や警報用スピーカー(サイレン)の設置も可能
3 リアルタイムウェブ配信
計測データは弊社所有のサーバ上でグラフ化し、インターネットを通じてユーザに配信します。汎用ブラウザによる閲覧システムを構築し、IDとパスワードによってセキュリティを確保します。
- サーバは不測の事態に備えてK3-System専用サーバを国内2カ所に設置
- インターネットに接続できるパソコン・スマートフォンさえあれば、常時閲覧が可能
- 計測間隔は標準10分(最小)とし、ご要望に応じ設定可能(1時間毎、1日毎など)

ウェブ表示グラフの例
4 警報メールの配信
あらかじめ設定した管理基準値を観測値が超過すると警報メールを自動配信します。
- 管理基準値は警報レベルに応じて複数設定可能(注意警戒・避難準備・即避難・解除など)
- 警報メールは、どの地点の計測機器がどの警戒レベルを超過したのかが一目で判別可能
- 管理基準値の設定や警戒レベルの区分は実績豊富な弊社がサポート
5 常時監視
リアルタイムデータを常時監視し、緊急事態に備えます。
- 経験豊富な専門技術者が時々刻々と変化する観測データの傾向を毎日1回以上注視・着目
- 異常を察知した場合は、あらかじめ策定した緊急連絡網に則り即時連絡を行うとともに、緊急時行動マニュアルに則して現場対応
- 緊急連絡網を含めた緊急時行動マニュアルの策定は、監視目的やお客様の組織に応じ弊社がサポート
6 異常発生時の現地確認
異常を察知または管理基準値を超過した場合には弊社の専門技術者が現地に急行し、現地状況を確認・把握します。
- 計測機器の破損など、システム稼働状況もあわせて確認
- 応急確認の後、弊社の災害査定対応実績に基づき、応急対策や恒久対策のための調査・設計をご提案

応急対策工提案の例
K3-Systemのセールスポイント
《公開》 関係機関への登録・届出があり安心!
観測王、感太郎ともにNETIS登録及び商標登録をしています。
- 観測王 NETIS:2007年度~2016年度 商標登録:第4946492号
- 感太郎 NETIS:KT-130093-A 商標登録:第5243857号
《信頼》 外部から評価され信頼性向上!
感太郎は、外部からの高い評価をいただいています。
- 平成26年度 公益社団法人 地盤工学会 技術開発賞受賞
- 平成27年度 公益社団法人 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門 研究奨励賞受賞
- 平成28年NETIS 評価促進技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))選定
《多様》 観測王は、多様なハードに接続可能!
観測王は、弊社計測機器の感太郎のみならず、地盤伸縮計・パイプ式歪計・雨量計・水圧式水位計・Webカメラ等々のほとんどの国内市販メーカーの計器機器との接続が可能です。
弊社は計測機器メーカーではなく、建設コンサルタントですので、監視の目的を十分に理解した上で、簡潔で分かりやすいウェブ閲覧監視グラフを作成します。ウェブ閲覧監視グラフは、お客様のご要望に応じ、ある程度のカスタマイズが可能です。
《実績》 約7年の実績とノウハウあり!
弊社では、約7年間の監視実績に基づき、感太郎の「管理基準値」を設定しています。感太郎による地盤傾斜角度のみならず、地盤伸縮計等による地盤変位量についても、公的機関の基準値を参考にし、現場に即した管理基準値を設定した多くの実績があります。
監視に伴う計画立案、現地における計測機器設置及び撤去作業は、いわゆる普通作業員ではなく、経験豊富な防災技術者がおこないます。そのため、弊社では、結果の解釈や評価についてご相談があれば、現場を見た防災技術者が的確に回答することができます。
《安価》 ハード(計測機器:感太郎)は、安い!
傾斜センサー「感太郎」は、双方向遠隔自動監視システム「観測王」と接続して、「監視」目的で多く利用されていますが、本体のマイクロSDカードにデータを自動保存する機能が備わっているので、観測王と接続せずに「観測」目的でも利用することもできます。
感太郎は、安価でご提供できる価格(販売・レンタル)に設定していますので、お気軽にお問い合わせください。
監視事例
急傾斜地や地すべりなどの斜面監視、河川堤防の監視、施工中の安全監視、地下水等環境監視、積雪・坑内や放射線警戒区域など立入困難な場所の遠隔監視・・・。K3-Systemは、様々な監視対象、計測目的に対応します。
詳細はモニタリング事例のページをご覧ください。
№ | 事例 | 監視状況 | 概要 | 設置計器 | ||
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1 | 盛土法面の監視 | ![]() | 道路工事現場において、崩れやすい法面を 監視しました。 | ![]() | ||
2 | 不安定転石の監視 | ![]() | 土砂災害で発生した、不安定な転石を監視 しました。 | ![]() | ![]() | ![]() |
3 | 被災斜面の監視 | ![]() | 宅地に隣接する崩壊斜面を監視しました。 | ![]() | ||
4 | 橋梁の監視 | ![]() | 橋梁部の水位や天盤傾斜を監視しました。 | ![]() | ![]() | ![]() |
5 | 地すべりの監視 | ![]() | 地すべり土塊の挙動をトータルステーション によって自動監視しました。 | ![]() | ||
6 | 土留壁の監視 | ![]() | 作業員の安全性を確保するため、工事中の 土留壁の挙動監視を行いました。 | ![]() | ![]() | |
7 | 熱中症の監視 | ![]() | 熱中症対策として、熱中症指数となる気温、 湿度などを監視しました。 | ![]() | ![]() | ![]() |
8 | 放射線の監視 | ![]() | 放射線警戒区域において地盤変動を監視 するため、パイプ式歪計と共に線量計を 設置し、監視を行いました。 | ![]() |