入社してよかった、勤めてよかったと
実感できる会社づくりの一端を担う。
大学では河川工学を専攻。河川設計に携われる会社を模索していたところ、担当教授から勧められ中央開発を知る。見学した際、楽しそうに仕事をする社員の姿を目の当たりにし入社を決意。以来、設計技術者として堤防や護岸、河川の設計から景観、環境、防災関連まで幅広い業務に従事。現在は九州支社副支社長と設計部長を兼務し、支社全体の運営に努める。
※内容および社員の所属は、取材当時のものです。
入社して早々に、河川に関わる設計の醍醐味や、若いうちから仕事を一任してくれる中央開発の風土を感じられる仕事を担当させてもらいました。それは、「百年の大計」と言われた島根県の「斐伊川(ひいがわ)放水路事業」。私は、斐伊川本川の分派先となる神戸川(かんどがわ)の多自然型川づくりを担当しました。当時の上司・先輩方が要点だけを押さえ、あとは自由に計画・設計を任せてくれたのです。まだ日本では多自然型川づくりが始まったばかりで何が正解かわからない、また、インターネットなども普及しておらず情報も限られるなかで、書籍や論文などから事例を収集し、試行錯誤で計画・設計していきました。新人のうちから一人でお客様との打ち合わせへ行った経験も大きかったです。しかも、自分が書いた図面や施工イメージ図が国交省発行の事業広報パンフレットに掲載されているのを見たときは、大きなやりがいや達成感を感じました。
歴史が好きな私にとって、入社8年目に担当した九州熊本の「加勢川整備計画策定業務」は、大変感慨深いものでした。およそ400年前、戦国武将である加藤清正が、肥後の城下町を洪水から守るために築き、今なお残る加勢川右岸堤防(通称:清正堤)の強化設計を担当することになったのです。堤防には忠臣蔵で有名な大石内蔵助が植えたとされるハゼノキ(ろうそくの原料)も残っており、当時の風情を極力残したまま、どのように補強するかが最大の命題でした。何度も現地を歩き、景観や堤防構造を検討した結果、川側の堤防断面を広げるとともに堤防基礎部に鋼矢板(鋼製の板)を入れて堤防を補強することにより、堤防天端のハゼノキや熊本市側から見える清正堤の原型を保全することができました。加藤清正の遺構を自分の手で補強することができたという満足感と、設計のおもしろさを改めて感じた貴重な業務であり、その成果は技術士の経験論文としてもまとめることができました。
設計技術者として、私ほど幅広い仕事をしてきた人間はあまりいないかもしれません。もともと楽観的な性格のため、声がかかった仕事は拒むことなく、やれることはやってみようという気持ちがあったからです。その性格が功を奏し、河川構造物の計画・設計というハード業務を担当する一方で、多くのソフト業務も担当。例えば、河川景観や構造物のデザイン分析やデザイン手法の検討にはじまり、中央開発が調査から設計まで一貫して携わった「与布土ダム建設事業」では、貴重な動植物の保護を含む周辺自然環境の調査・検討、ほかにも各種ハザードマップや防災計画の作成、さらにはダムのある地域での振興計画にまで携わるようになりました。そのおかげで経験や知識の幅が広がり、さまざまな業務のなかでバランスのとれた判断や提案ができるようになったと感じています。つくったものがカタチになり、それをつかった人に喜んでもらえる。これは設計技術者にとってこのうえない喜びです。
現在、中央開発は「土と水ホールディングス」の設立による会社組織の強化や、ビジョンに基づく新規事業開拓を強力に推進する一方、これまで会社をリードされてきた多くの諸先輩方の定年・退任など、新たなステージに向けた転換期を迎えています。まずは、足元の九州支社において、支社の社員全員で技術力・組織力の強化に努め、常勝軍団として全社の核となるようマネジメントしていきたいと考えています。また、同時にこれまでの経験を活かし、支社の枠を超えて全国設計部署のさらなる連携を深め、新技術や新事業の発掘など、設計部門の持続的発展に尽力したいと思います。そして、これまで培ってきた人と人のネットワークやコミュニケーションを大切にし、「入社してよかった」、「働き続けてよかった」と実感できる魅力ある会社づくりの一端を担えればと考えています。
もしかしたら、あなたはいま自分が何に興味を持っているのか、何をやりたいのかがわからないかもしれません。しかし、中央開発へ入社すれば、必ず興味の持てる技術や仕事が見つかると断言します。中央開発には、高度で多様な技術力があるからです。入社すれば、あなたのすぐ近くに業界でも一目置かれるような技術の専門家(プロフェッショナル)がいます。それも、幅広い分野で数多く。しかも、中央開発は社員のやりたいことを応援してくれる会社です。さまざまな業務を経験してオールマイティな技術屋になるも、ひとつの技術に打ち込みスペシャリストになるも、あなた次第。あなたが考えるキャリアプランが実現できるよう応援します。一緒に仕事ができることを楽しみにしています。