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PROJECT STORY03

YAMBA DAM

総合建設コンサルタントの真価を発揮した、
32年にわたる「⼋ッ場ダム」プロジェクト。

八ッ場ダム
1989年 〜 2021年

台風の水害から東京や、1都5県の“水がめ”である利根川流域を守る。「八ッ場ダム」はその目的を果たす「利根川上流ダム群計画」のうちのひとつだ。中央開発ではその建設プロジェクトに1989年から2021年まで32年にわたり、地質調査をはじめ40の業務で尽力。同プロジェクトは中央開発にとってどんな意義があったのか。核として活躍した3名に振り返ってもらった。

PROJECT MEMBER

品質管理部 調査役
⾦⽮ 秀⼆
技術士
(建設部門、総合技術管理)
関東⽀店 次⻑
粕⾕ 剛
技術士
(建設部門、総合技術管理)
経営企画センター 推進役
⾦澤 直⼈
技術士
(応用理学部門、総合技術管理)
※内容および社員の所属は、取材当時のものです。
東京、そして利根川を洪水から守れ
1947年9月、日本に甚大な水害被害をもたらしたカスリーン台風。その規模の水害から東京および利根川流域を守るために1949年、当時の建設省から発表された「利根川改訂改修計画」。利根川に9箇所のダムを建設するというもので「八ッ場ダム」はそのダム群のひとつだ。

しかし、その計画は支流の水質の問題や社会的事情により凍結が続いた。その後、実施計画調査や調整を経て「八ッ場ダムの建設に関する基本計画」が発表されたのは1986年。中央開発が地質・地盤調査に乗り出すのはその3年後、1989年のことだった。
当時の調査に携わった一人が、現在経営企画センター推進役を務める金澤だ。中央開発ではダムサイトの地質調査だけでなく、ダム建設によりJR吾妻線の付け替え工事の地質調査を担当したのが金澤だった。

「線路脇でのボーリング調査ですから、電車が来たら安全のために中断する必要があるんです。JRの管理室と連携して、電車が来たら白旗をあげて通行可能であることを運転士に知らせる。当時はたしか約20分おきに電車が運行していたので大変でしたね。」

そんな地質・地盤調査を皮切りに、中央開発は最終的に40もの業務でプロジェクトに携わるようになる。
ダムと共に生きる人たちのために
多岐にわたる業務のなかで特に注力したのが地元住民との関わりだ。当時、ダム建設により転居をともなう方々のための代替地の造成や道路などの設計を担当した粕谷はこう振り返る。

「工期が迫るなか、地元の方々のご要望をお伺いしつつ施工できるように調整を進めるのに苦労しましたね。この道はここを通さないでほしい、この木は残してほしいなど、当然地元の方々には思い入れがありますよね。でも、その調整が一番のやりがいでした。」
当時、同様に地元住民との調整を担当した金矢も「そこが我々の腕の見せどころでもあり、おもしろいところ」と合わせる。もちろん、技術面、安全面などの視点から要望をすべて叶えられるわけではない。しかし、その際も専門的な言葉を並べ立てるのではなく、地元住民の方々に心から納得いただけるよう、工事の完成イメージや模型なども用いながら誠心誠意説明を尽くし、折衷案を探っていったと語る。

「私たちが関わるのは工事が終わるまでかもしれない。しかし、地元の方々はそこでずっと生きていく。より暮らしやすく、より維持管理しやすくと考えるのは当然のこと。知恵を絞ったぶん、地元の方々や発注者からの感謝の言葉は身に沁みます」と金矢は顔をほころばせる。

八ッ場ダムに限らず、何かを建設するには地元住民との調整が欠かせない。どんなプロジェクトであれ、発注者と地元住民との間に立ち、それを円滑に進めることも中央開発の存在意義のひとつと言えるかもしれない。

長野原町住民総合センター
中央開発の総合力を発揮
八ッ場ダムは本格的な運用を前に、2019年10月1日からダム提体ならびに貯水池周辺の安全性を確認するための試験湛水(たんすい)を開始。ちょうどその頃、台風19号が日本列島を通過。八ッ場ダムの水位は満水近くまで急上昇。期せずして八ッ場ダムの治水効果が証明された。当時、利根川の氾濫が起きなかったことから、八ッ場ダムも少なからず役割を果たしたと評価されている。
最終的に、八ッ場ダムの建設プロジェクトにおける中央開発の業務は、地質・地盤調査に始まり、水源地の環境対策、代替地の河川や道路などの設計、交通量調査など40にも上った。「関東地方整備局局長表彰」をはじめ、数々の表彰や感謝状も受けた。

当時を振り返り、粕谷は「ものすごく恵まれた仕事だった」と語る。「通常であれば、一部署だけで完結する業務が多い。このプロジェクトは、中央開発にある部署のほとんどが関わっていました。さらに設計共同体(JV)として業務を実施することで、いろいろな経験・知識を持った技術者と意見交換ができ、大変でしたが楽しかったですね。」

「風通しがいい中央開発の真価を最大限に発揮できたプロジェクトだった」と金矢は八ッ場ダムプロジェクトを総括する。中央開発にはあらゆる分野の技術者が揃い、土質・土壌試験センターや現地探査機器等の技術支援設備も完備されている。それだけではなく、普段から社長以下、役職や社歴を超えて誰とでも気軽にコミュニケーションが取れる風土があるからこそあらゆるリソースが有機的につながり合えたのだ、と。

大地に、
そして心に残る
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