はじめに
2004年10月23日17時56分に新潟県中越地方において震度6強M6.8の地震が発生し、関東甲信越地域で大きな揺れを感じた。その後も震度6強を2回観測するなど、活発な余震活動が継続している。この地震により、崖くずれ、道路の寸断、家屋の倒壊等甚大な被害が生じ、小千谷市を中心に死者32人、負傷者2000人と報告されている。
今回起きた地震の震源は10km程度と浅いことから活断層の活動が指摘されている。余震は、北東から南西方向に伸びる約30kmの魚沼丘陵付近に集中して分布するが、余震分布の直下には活断層は知られていない。但し、魚沼丘陵を区切る東側、西側ではそれぞれ六日町断層、十日町断層の存在が指摘されている。また魚沼丘陵および魚沼丘陵を区切る信濃川北側にもこれらと平行する北東-南西方向のリニアメントが認められることから、未発見の活断層が伏在している可能性もある。
中央開発(株)ではこの地震にともなう被害状況を把握するために、直ちに調査団を結成し、調査を行った。
調査範囲は魚沼丘陵周辺と小千谷市、川西町周辺部及び柏崎市である。
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