◆道路:インターチェンジの設計 R-008
インターチェンジ
高速道路の分岐点であり、場所によっては出入り口であり、
時にランドマークともなるインターチェンジは、二つと同じもののない属地的な構造物です。
このようなインターチェンジは、高速道路の規格や規模、通過する交通量の大きさ、
その地理的・地形的な状況に合わせて最も経済的で効率の良い構造とする事が求められていますが、
当社はインターチェンジの設計においても高い評価をいただいています。
下のパース絵はこのような計画設計を行ったものの一つです。
インターチェンジのパース想定図
◆道路:道の駅の設計 R-009
道の駅
道の駅は、道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の人達のための「情報交流機能」、
町と町とが手を結び、活力のある地域づくりを行うための「地域の連帯機能」の3つの機能を併せ持つ休憩施設として
7年前から整備され始めたものです。 (「建設省の説明」より)
道の駅は、女性や高齢者等のドライバー、長距離交通、家族旅行やレジャー交通など道路利用者や
利用目的の多様化に伴い、上記のような安全で快適な道路交通環境の整備を図るために作られる
24時間利用可能の施設 (駐車場、トイレ、電話)ですが、利用者からは大いに歓迎され、
最近のヒット施策の一つであるといわれています。
以下のパース絵は、当社が実施した「道の駅」の設計の一例です。
道の駅パース絵
木橋の特徴
木:それは、土や石と共に太古の昔から自然に存在してきた土木建築材料の雄。
人の歴史と共に、常に人の間近にあって、人々の生活を支えてきた材料。
木は、今も土木建築構造用の主要な材料の一つです。
木の特徴の一つは何といっても自然な温もりの感覚や、実際の温かさです。
また、自然な木目・正目の幽玄なる襞。材料となった木―即ち木材―も呼吸し、永く生きています。
木橋:それは、鉄がまだ橋に用いられず、セメントも発明されていなかった時代、
石橋と共に川や谷を越える為に考え出されたもの。
例外的に、猿が作ったとも言われる「かずら橋」=
天然の蔓や蔦を撚り合わせて造った籠状の吊橋=も若干ありましたが…。
古来、日本では家屋と共に、川や谷を跨ぐ構造物は木で造られておりました。
近年、橋を再び木で造ろうとする動きが出てきました。
また、その材質も重く堅くて腐りにくい、がっしりした材質の木材が輸入され、
それが木橋として利用され始めています。
@ 一般に構造として、スパンも長くない、シンプル (単純)構造が多く用いられています。
しかし橋としての構造は、桁橋、太鼓橋、吊橋の床版、屋根付きの橋、単径間の橋、数連繋がった橋等、
そのバリエーションには種々のものがあります。
A 橋梁の架設位置としては、小は神社・寺院等の境内から、大は国立・国定公園内や景勝地など地に、
主として歩道用に多く架けられています。地震時に於ける構造安定性に優れています。
B 木の材質は、昔から、楢、松、杉等色々用いられてきましたが、
現在は、アピトン、エッキ等、アフリカ産の輸入材やカナダ産のものなど、多様に使われるようになりました。
下の写真は当社設計による公園内の木橋です。
木橋の施工例
◆インターチェンジの模型製作 R-011
インターチェンジの設計例の紹介
道路構造物の中で、インターチェンジ(IC)はジャンクション(JCT)とともに、
いくつかのレーンが入り組み、錯綜しながら方向を変えて行く道路構造物の見せ場です。
ICは,走ってきた何台もの車の流れを妨げることなく、その場所の地形や条件に最も適するように、
そして沿線住民に与える影響が最も少なくなるように、形状や大きさ、構造を定めなければなりません。
■住民参加(パブリック・インボルブメント:Public Involvement)
道路建設のような公共事業を行う場合、その建設によって影響を受ける地域住民や利用者等に、
事前にその目的や影響について説明を行い、建設に同意して貰ってから工事に着手するという
住民参加があちらこちらで見られるようになって来ました。
■説明者責任(アカウンタビリティ:Accountability)
説明者責任は住民参加と表裏一体の関係にあります。
この説明者責任を果たし、住民参加をして貰うための最も有効な手段の一つが
模型を用いるものであることは昔も今も変わりません。
それどころか、複雑な構造の場合には、CG(コンピュータグラフィックス)よりも視覚に直接訴える模型の方が
遥かに分り易いものであることは明らかでしょう。当社はこのような模型作りにも長年携わっています。
下の写真はその製作過程の一部を示すものです。
インターチェンジの模型の作成例
◆橋梁動的解析の実施例の紹介 R-012
水平反力分散方式 PC連結桁橋の特徴
◎橋梁の動的解析について
1)対象橋種について
既にご周知のように、「道路橋示方書・同解説 X耐震設計編」が平成8年12月に改訂されました。
その中で「動的解析による耐震性の照査」という章が加わり、
以下の3つの状態に対して動的解析を行なうこととなりました。
(具体的な橋梁の状態については「道示X P.71〜」を参照してください。)
@ 震度法で耐震設計した結果を動的解析で照査するのが望ましい橋
A 地震時保有水平耐力法で耐震設計した結果を動的解析により照査するのが望ましい橋
B 動的解析により耐震設計する橋
2)道示の追加情報について
その後更に、「動的解析による耐震性の照査」について、上記のAに以下のような事項が追加されました。
<追加事項>
A 地震時保有水平耐力法で耐震設計した結果を動的解析により照査するのが望ましい橋
・タイプBのゴム支承を用いた地震時水平力分散構造を有する橋。
3)設計事例
右の写真は当社にて、動的解析を用いて設計し、
平成12年に完成した橋梁の事例です。
本橋は「橋脚高さが高い橋 (一般に30m程度以上)」であり、
かつ曲線橋であったことにより、動的解析を実施したものです。
※ 現在、当社においては平成14年3月改定の道示に基づいた
橋梁設計を行っています。
◆防災:既設法面工の補修・補強 R-013
既設法面工の補修・補強の設計事例の紹介
■防災診断
既設法面工について、何らかの変状および亀裂等が発生している箇所はありませんか。
また、法面工が施工されて20年以上経過した箇所はありませんか。
現在、既設構造物の防災を含めた診断・調査が注目されています。
現地調査による防災診断を 「防災点検安定度調査表」に基づいて診断を行い、
また必要に応じて地質調査・測量調査を実施して、補修・補強の必要性について判定致します。
当社では、地質調査〜測量調査〜対策工設計のスペシャリストを揃えておりますので、
防災診断に必要な調査を提案・実施することができます。
例) 変状、亀裂箇所部に合わせた横断測量、地質調査箇所の提案等
■設 計
法面工設計は、防災診断から何らかの対策が必要であるとされた場合、
「対策工の補修・補強設計」または「既設部を除去した後の新規設計」について検討し、
抑制工・抑止工等の3案程度の対策工法において、構造性、施工性、経済性、環境性、
維持管理性等を考慮して比較検討を実施し、現地に適した対策工法を選定・提案致します。
■設計実施例
下の写真は、当社で防災診断から対策工設計まで実施した箇所の現況写真です。
当該箇所は既設のモルタル吹付部に水平ひび割れ、また上位部に前方へのズレが確認されましたので、
その対策工法として「現場吹付枠工」を提案いたしました。
現場吹付工実施個所
◆橋梁上部構造の点検及び調査 R-014
既設橋梁における上部構造の点検および調査
1)既設橋梁の状況
既設の橋梁は、以下のような原因により加齢と共に次第に劣化してくることは避けられません。
特に、供用年数が20〜30年も経った橋梁については、十分に調査して将来をにらんだ補修・補強の対策を
実施しておく事が維持管理費の縮減及び落橋等の事故防止につながるものと言えます。
<劣化原因について>
・交通量の増加、車両の大型化による交通荷重の増加
・厳しい気象および環境条件
・災害および事故 等
2)上部構造の点検および調査概要
・変状調査:形状調査、外観変状調査
・耐力調査:中性深さの調査、コンクリート圧縮強度調査、応力歪測定、無処置の場合の残存耐用年数の推定、
補修補強をした場合の耐用年数の推定 等
3)補強・補修の技術提案
調査した結果については、データベース化を行い、今回健全であると判断された橋梁についても
いざという時の為にいつでも情報を取り出せるように、当社でデータを預かることも可能です。
4)事 例
当社にて実施した「主桁の応力歪測定」(左側)と「橋台部のコンクリート圧縮強度調査(シュミットハンマー試験)」
(右側)の事例を以下に示します。
主桁の応力測定とコンクリートの圧縮強度調査
お問い合わせは、統括管理部 金矢まで TEL 03-3208-5251