道路・トンネル・橋梁・鉄道 その1

◆既設橋梁の耐震補強設計 R-001

 既設橋梁の耐震補強の設計例紹介

■ 検討内容
 平成7年1月17日に発生した阪神大震災により、道路橋等の耐震設計基準が大きく変わり、
 新設橋はもとより、既設橋についても補強する事が義務づけられました。
 弊社はこのような既設橋の耐久力診断、補強設計も行っております。
 @ 既設の橋梁の耐久性・耐久力の調査・診断・解析
 A 耐久力の診断に基づく補強・補修の設計/耐震性の補強設計
 B 耐久性を考慮した補修設計

■ 設計で考慮する条件等
  設計当初に準拠した示方書の年版と設計条件/現在の示方書と荷重強度
  その橋梁の構造系・構造材料
  現存する推定材料強度
  補強後・補修後の目指す構造系・構造材料

■ 検討実施例
 下の写真は昭和48年に架設された3径間連続橋のRC橋脚を弊社が補強設計し、
 それに基づいて最近施工されたものです。

RC橋脚補強例

RC橋脚補強例

◆急斜面の補強対策工  R-002、A-001

 急斜面の補強対策工 事例紹介

■ 調査
  日本の国土はその90%が山岳地帯であり、更にその20%は地すべり、崖崩れ、
  落石・岩盤崩壊等を引き起こす危険地帯と言われております。
  これらの危険地帯には一刻も早く対策工を施し、住民が安心して暮らせるようにしたいものであります。
  弊社はこのような危険地帯に対し、
  @ 地形的・地盤工学的・地質学的な地盤・岩盤の調査
  A 水文・地下水・水みちの調査
  B 活断層・破砕帯・岩石の調査
  等を行い、次の対策工の設計に役立てます。

■ 設計
  調査結果に基づき、その適切な対策工(抑止工,抑制工)を選定し、設計を行います。

■ 対策工完成後の監視・観測・点検
  対策工の実施後も、必要な箇所には定点観測場所を設け、その後の地盤・地下水その他の観測等を行います。

■ 調査実施例
 下の写真は最近弊社が調査した岩盤崩落地域の危険箇所の一例であり、調査結果に基づいて、
 対策工の提案を行っているものです。

岩盤崩落危険個所

岩盤崩落危険個所

◆法面対策工の設計例  R-003

法面対策工・地すべり対策工の設計事例紹介

■ 調査
 日本の国土は、その67%が山地、20%が丘陵地であると言われております。
 この丘陵地及び山地には、常に地すべりの危険がつきまとい、現に至る所で発生していると言えます。
 地すべりや法面の崩落を防止するには、まずその調査を行う必要があります。
 調査には、
 @ 地形的・地盤工学的,地質学的な地盤・岩盤の調査
 A 水文・地下水・水みちの調査
 B 活断層・破砕帯・岩石学的な調査
 等があります。

■ 設計
  調査結果に基づき、適切な対策工(抑止工,抑制工)を選定し、設計を行います。

■ 対策完成後の監視・観測
  対策工の実施後も、必要な箇所には定点観測を行い、その後の地盤、地下水の変動等の観測を行います。

■ 設計実施例
  下の図は当社が設計を行い、それに基づいて施工された法面対策工の完成写真です。 

法面対策工の事例

法面対策工の事例

◆連続ラーメン橋の設計  R-004

連続ラーメン橋の設計例の紹介

■ 連続ラーメン橋の特徴
  連続ラーメン橋は、コンクリート長大橋としては最も一般的なものの一つです。
  このタイプの橋梁の特徴は次の通りです。

@ 一般に架設はカンチレバー(片持ち)工法により行われることが多く、
  この場合には,地上の構造物や地形に左右されず、路上交通を阻害することが少なく、
  桁下空間を有効に利用することができます。
  A 橋脚と主桁が一体構造で繋がっており、その中間の支承が無いため、地震時に於ける構造安定性に優れています。
  B 連続桁橋であるため、必然的に伸縮継手の数が少なく、車の走行性が良くなります。
  C 他の構造系との組み合わせ、例えば斜張橋やエクストラドーズド橋、
  あるいはアーチ橋等の施工にも応用することが出来ます。
  また、異種材料(鋼材)を用いて、ハイブリッド合成構造とすることも可能です。
  D 場所打ちの代わりにプレキャストブロックを用いることがあります。
  この場合、ラーメン橋としないで連続桁橋とすることもあります。

■ 設計例
  下の写真は、当社の設計による4径間連続PCラーメン橋のパースです。
  実際の橋は既に完成し、供用されています。(支間長=60+90+60+40 (m)

ラーメン橋想定図

ラーメン橋想定図

◆水平反力分散方式 PC連結桁橋の設計 R-005

水平反力分散方式 PC連結桁橋の特徴

1.PC連結桁橋の構造と特徴
  @ 2径間以上の橋梁において、工場や現場ヤードで製作されたプレキャストPC桁をまず単純桁として架設し、
  その後、中間支点上で橋軸方向に隣り桁う二つの桁端部を場所打ちコンクリートで連結し、連結桁とする構造です。
  (橋軸直角方向の構造は従来と同じです。)
  A この場合、主桁は自重、横桁及び床版の重量を単純桁橋として計算し、また、橋面工重量、
  活荷重及び衝撃はバネ支承を有する連続格子桁理論により分配算出させるものです。
  (直橋で床版支間が短く、版構造と見なせる橋では直交異方性版理論により、断面力を算出する事があります。)
  B このようなノージョイント構造により、PC連結桁橋は2径間以上の単純桁橋の泣き所であった
  中間橋脚部での伸縮装置の不要化、即ち、車両の走行性の向上、伸縮装置部からの騒音発生のゼロ化、
  伸縮装置の維持管理の不要化と言った大きなメリットをもたらします。

2.水平反力分散方式の構造と特徴
  @ 地震時の上部工水平反力を特定の橋脚に集中させず、それぞれの橋脚に分散させる構造で、
  橋軸方向水平力をゴム支承の移動により緩和させる構造を取っています。
  A 地震時の移動量は通常の1橋脚固定方式よりも大きくなりますが、
  その場合の固定支承や固定橋脚にかかる反力を全体的に最小化でき、耐震的で経済的な橋梁を構成します。

■設計実施例

下の写真は当社の設計による水平反力分散方式PC連結桁橋の施工途中のものです。

水平反力分散方式PC連結桁橋

水平反力分散方式PC連結桁橋

 

◆橋:鋼少数主桁橋の設計  R-006

鋼少数主桁橋の概要

 PC床版を採用することにより、従来の多主桁形式(主桁間隔3m程度以下)
  から主桁間隔6m程度とし、少数主桁形式とする橋梁です。

■少数主桁橋におけるメリット

@ 部材数を減らすことにより、製作・運搬・架設等の作業の省力化による省コスト化を実現し、
  コスト縮減を図ることができる。
  A 鋼重を低減することになり、下部工部分への負担を軽減できる。

下図に少数主桁橋の概略モデルを示します。

少数主桁橋の概略モデル

少数主桁橋の概略モデル

■設計実施例

下図は、当社の設計により少数主桁橋とした橋梁の断面図です。

少数主桁橋とした橋梁の断面図

少数主桁橋とした橋梁の断面図

 

◆橋:鋼少数主桁橋の設計  R-007

ミニマムメンテナンス橋の概要

 ミニマムメンテナンス橋とは、近い将来に発生する以下のような事態に対処するため、
  最小限の維持管理費で最大限の長寿命化を目指した橋梁のことです。
  また近々、橋梁設計手法(道路橋示方書)にも取り入れられるとの情報もあります。
  @ 供用年数50年を超える老朽橋の架替え数が、新設橋の数を上回る。
  A 労働者の高齢化と熟練した労働人口の減少により、作業の簡素化・省力化を図ることが必要となる。

■ライフサイクルコストによる評価方法

 ミニマムメンテナンス橋の評価方法としては、ライフサイクルコスト(LCC)を比較することによる方法が挙げられます。
  以下に、LCCの算出式を示します。

  ライフサイクルコスト:LCC=初期建設費用+維持管理費用+更新費用 

■設計実施例


 当社の設計によりミニマムメンテナンス橋とした橋梁 (鋼橋)の各要素技術の選定例と断面図を下に示します。

鋼橋における各要素技術の選定例

要素技術 選定技術
@ 鋼桁の発錆防止対策 耐候性鋼材の使用
A 床版構造 PC床版
B 支承構造 固定・可動のゴム支承
C 伸縮装置 鋼製ジョイント(フィンガータイプ)
D 床版防水層 シート系防水層
E 舗装材料 改質アスファルト
F 排水装置 直下型排水桝
G 橋梁計画 (主桁構成) 主桁支間4.0mとすることによって主桁本数を減少

断面図

断 面 図

 

お問い合わせは、統括管理部 金矢まで TEL 03-3208-5251

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