鳥取西部地震(調査結果速報)

平成12年鳥取県西部地震 調査団報告

鳥取県西部地震調査の速報結果
10月6日午後1時30分鳥取県西部においてM7.3(暫定値:気象庁発表10/6夕)の地震が発生した。
この地震で鳥取県日野町根雨および境港市東本町では震度6強が観測された。
中央開発(株)では、早急に調査団を結成し翌日には現地入りして、
10/7〜10/9にかけて液状化等の地盤災害、
構造物被害、斜面災害および地震断層の有無等の調査を行った。
調査の結果、気象庁発表のマグニチュードの割には、構造物の被害は少なかった。
以下に本調査の主な結果を述べる。

被害の分布範囲
被害は境港市、米子市、会見町、佐伯町、溝口町、日野町、江府町で顕著に認められる。
この分布範囲は北西―南東方向の帯状を示し、余震の震源分布域と一致する。

被害状況
平野部では沿岸部での地盤の液状化、山地部では家屋・斜面・道路等の被害が認められた。

地盤の液状化
境港市の埋立地では液状化が広い範囲で認められる。
特に境港港の蟹桟橋付近での被害が著しい。
自然地盤(砂洲)では被害が少ない。

山地部の被害
山地部では木造建物の傾倒や屋根瓦の被害、斜面崩壊(崖崩れ・落石等)、
道路舗装面のクラックおよび段差が認められた。
特に被害が顕著な地域は日野町の黒坂、根雨の集落を結んだ地域である。

構造物等の転倒の傾向
建物や、墓石、屋根瓦頭部の倒壊方向に規則性があり、地震の初動の方向が推定できそうである。

地震断層の有無
被害が多く認められた北東−南西方向の帯の範囲で確認した道路の亀裂・段差は、
盛土や道路の継ぎ目に生じたテンションクラックと考えられる。
今回の調査では、地表において地震断層が認められなかった。

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調査案内図
液状化地区案内図

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